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去年、帰省した時に生まれて初めて奈良を訪れた。当然の如く正倉院を参観するつもりでいたら、その日は月曜日で奈良国立博物館の休館日、かつ正倉院は一年に20日間しか一般公開されないのをそのときに知った。
今年も同じように秋に帰省し、今回は必ず正倉院展に行くと心に決めて来た。日程をいろいろ調整した挙句、ぽっかり空いた10月31日(金)に日帰りで奈良に行く。 京都で新幹線の出口から出ようとしたときに車椅子の女の子の母親と思しき人が駅員に車椅子で入るから入り口を広げてくれないかと頼んでいる。一瞬、長男が車椅子だった時にこうやって二人で一緒に回ったことを思い出した。 その親子に奈良行きのプラットホームで又出会った。そこで車椅子用の折りたたみ式の傾斜板(*といえばいいのでしょうか)を手にしていた駅員にどうして話しかけていいのかちょっとためらっていた母親に話しかけた。二人はオーストラリア人の親子、日本に10日間ほど滞在する予定で今日は一日奈良を回る予定だという。だったら私も同じような目的の旅なのでご一緒することにした。 友人に前売り券を駅の案内所で買っておくようにといわれていたのでそれに従って正倉院展に行こうとすると長蛇の列である。文化的な催しでこのように並んだのも人生初体験。 元々は大仏を見ることが目的だったJulie親子を「この時期じゃなければ見ることができない秘宝が展示されているから」と半ば強引にガイドよろしくまずは正倉院展へと向かった。 15分ほど待って中に入ると又陳列棚の前にガラス板の下半分が見えないように人がいっぱいである。車椅子の女の子(17歳)にどうやって見せたものかと深呼吸すると同時に、それを目に下参観者の方が「すいませんねぇ、見せてやってください。」と前にいる人に御声をかけてくださるので私と母親(Julie)はありがとうございますといいながら車椅子のEmilyに出展物を見せてあげることができた。Emilyはどれを見ても素直に「Amazing!」「Beautiful!」と歓声をあげていた。 私にとっての圧巻は白瑠璃碗だった。その傍らに参考展示品として地下から発掘された瑠璃碗がある:これがかつてガラスでできていたとは考えられないような、くすんだがらくたにしか見えない。正倉院で保存されていた白瑠璃は色は淡い褐色であるが確かにガラスでできた切子である。「ガラスなんだもん、ちょっと手荒に扱っていたら残ってなんかいないわよね!」とJulieも感心する。 東大寺へはどうやって車椅子で入るのだろうと思ったのだが実はちゃんと脇から車椅子用の入り口があってこれも難なく入ることができた。興福寺は平たいところなのでこれも問題なし。 「バスは低床出なければ運転手さんが傾斜板を広げてくれるし、電車もそうだったし本当に親切よね!でも、なんで街に出ている車椅子の人ってほとんど見かけなかったけど何でなの?」という問いに私は応えることができなかった。息子が車椅子だった時は私がついていくことができたから外出できたけれど、付き添う人がいなかったら独りで出歩くことはかなり難しい。 前日の京都の御所の玉砂利で車椅子を押し続けたためにJulieの手のひらはたこでもできたかのように真っ赤だった。「今日はあなたも押してくれるし、路面は砂利じゃないから楽だわね。」 暖かくはあるものの案外と早く日が暮れそうになったので昼食をとる暇も無く三箇所を回った後で京都駅でお別れすることとなった。一路平安といってすばやく住所の交換をしたが、そこは今の時代のこと。私がロンドンに帰ったと同時にオーストラリアに帰国したJulieからFacebookに御便りがあった。
by yy-mari
| 2008-10-31 22:08
| 日本
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